受験勉強レポート

S.Y 本郷高校平成16年卒業 東京大学理科U類その他合格(一浪)
自分がまだ高2の時、本郷高校という、東大合格者が毎年一人、二人いるかいないか、中の下の程度の進学校に通っていました。学校の中間・期末考査は、常に上位10番以内の成績(本当にちょっと勉強すればこのくらいの成績はとれた学校です)で、少し自信もあったので、東大行けるかも、と思い始めました。しかしその自信が強すぎたせいか、現役の時はA?C判定が出ていた早稲田、理科大すら落ちてしまいました。周りの友人たちは早稲田や東北大に受かっている中、一人だけ、どこにも受かってないというのはショックであり、つらいことでした。しかし、悲しんでばかりもいられないので、3月の下旬から4月中旬まで科学を重点的に勉強しました。そうこうしているうちに、親が巖丈志摩を見つけてきて、大手予備校に行くより、家から近いので良いかなと思い、入塾を決めました。入ってみると午前も午後も授業で、ダラけがちな自分には良いシステムでした。前期(4月〜7月)は数学や英語も自分にとって、復習+ちょっと応用という感じで、基礎固めができたと思っています。後期(8月〜12月)には、防衛大と防衛医大の試験があり、力試しとして両方受けることにしました。防衛大は一次合格したのですが、防衛医大の方は落ちてしまいました。(数学の角田先生が「防衛医大落ちて東大受かったやつは見たことない」とおっしゃっていたので、かなりへこんでいました。)11月、12月にはセンターを中心に勉強していました。また、赤本も同時並行で進め、早稲田と理科大の英語をほぼ完璧に仕上げました。自分は東大志望であり、センターは800点中640以上、すなわち8割以上取れれば良いと考えていたが、実際は85%以上取ることができた。これは一年を通して巖丈志摩で対策をしてくれたおかげだと思いました。特に国語TUでは182点という自己最高点をたたき出し、英語のミスをカバーしてくれた。一月の後半にやる気をなくなりかけていたが、試験の焦りが自分を再びやる気にさせてくれました。そして2月に入り、初旬(2月1日)は芝浦工大(この大学を受けると言ったとき浅野先生は笑っていましたが)、数学はなかなか難しく、やはり昨年のようになめてかかってはいけないなと再確認しました。センターが終わった時点で、センター利用の理科大(理工)の合格が分かっていたので、理科大(薬)も落ち着いて試験を受けられた。続いて受けた上智(理工)は、英語の問題量が多いし、数学も難しく「理科大(薬)受かっていれば上智も受かる」と勝手に想像していた(まあ、結果的に両方受かりましたが)。次は早稲田、、、緊張した記憶しかないです。(自分は生物選択だったので、慶応義塾大学は受けられず、早稲田くらいは受からなければ、という気持ちが強かったため)
 最後の東大は、一日目の数学と国語で失敗し、一日目が終わった時点で落ちたかも、という気がしました。二日目は気を取り直して得意の生物、化学で高得点を取ろうと頑張りました。英語も例年より易化しており、いけたかも、などと初日とは正反対のことを思っていた。前期が終わった時に、やっと後期のことを考え始め、すぐに赤本を買ってやりました。3月10日、前期合格発表日、自分は「合格発表板を本郷キャンパスまで見に行くのは、余程自信のある奴だ」という偏見をもっていて、ネットで見られる掲示板で見ることにした。そこで見てみると、、、、、、ない。ダメだったか?と落胆して、その一日は赤本が手に付かなかったです。後日、東大から一通の手紙が届き、開けてみると"不合格A判定"の文字、悔しいな?と思いながらも、段々と後期への自信が湧いてきました。というのも、後期の受験科目は英語・化学・生物のみで、自分が出来たと思えた二日目(前期)の科目と全く同じだったからです。(しかも、後期には苦手だったリスニングもない)
 そして3月13・14日と後期試験を受けました。理U、Vが合同で受験した部屋は大きく、緊張しました。しかし、全てぶつけて落ちれば仕方ない、それまでだと割り切って、2日間受験しました。全受験日程終了後、友人と遊びに行ったりしたのですが、どうも落ち着かず、早く結果を見たい気持ちで一杯でした。3月23日、どの大学を受験した時よりも、心臓が激しく鼓動して、おさまりませんでした。昼の1時過ぎにネットの掲示板で理Uの好機を見てみると、一番上にB50001とB50140が二列で並んでいた。自分の番号はB50131だから、あるとすれば一番下、ゆっくりと下げていくと、、、あった!嬉しくて涙が出たのには驚きました。最初に連絡したのは母親です。
 母は去年、僕の現役での受験の失敗をひどく悲しんでいたため、今年こそは少しは母を喜ばせることができたのではないかと思います。
 東大の場合は、入ってから進学したい学部を選べるので(限定はされますが)、大学へ入ってもサボらず、浪人時代を忘れずに勉強したいと思います。
 最後に、
 自分が一浪して得た、最も素晴らしいものは、精神力かなと思います。夏休み中や秋ごろ、授業中に突然気分が悪くなったり、夜眠れなかったりと、精神が不安定なことがこんなにも体に影響するものなのか、と初めて知り、もし本番の試験中に気分が悪くなったらどうしようと考えました。そこで、後期(9月?)は暇な時や寝る前などにどうしたらそれを克服できるだろうと、ずっと考え悩んでいました。言葉ではうまく言えませんが、それについて考えるという行為がいつのまにか自分の精神力を鍛えていたのか、センターでも、二次でも、思っていたほど、具合が悪くなることはなく受験することができました。これで合格体験記を終わらせていただきます。これまで自分の受験を助け、応援してくれた皆様に感謝しております。