受験勉強レポート

Y.M(聖心女子学院高等科2011年度卒業)
高2からこの塾にお世話になり、今年度東京医科歯科大学歯学部に合格することができましたY.Mです。これから受験勉強に取り組む方々に少しでもお役に立てたらなと思い、合格体験記を書かせていただきます。
◆受験結果
東京医科歯科大学歯学部歯学科 → 合格
防衛医科大学校 → 不合格
東邦大学医学部 → 不合格
昭和大学医学部 → 不合格
昭和大学歯学部 → 合格
上智大学物質生命理工学部 → 合格
早稲田大学先進理工学部 → 不合格

◆中学〜巖丈志摩に入るまで
私は中高一貫の学校に通っていたのですが、大学まで続いていたので全くと言っていいほど学校は受験に力を入れておらず、受験生にとっては厳しい環境だったように思います。(他の学校はよくわからないのですが、私の学校では高3の12月まで普通に扱われていました。授業も受験対策では全くありませんでした。)中等科時代は習い事や部活を頑張っていて勉強に関しては普通で、英語くらいしか勉強していませんでした。高等科になってから真剣に大学受験を考えるようになりました。考えてみればその時からやりたい仕事は歯医者、行きたい大学は東京医科歯科、と決まっていたように思います。巖丈志摩は高1の時に知ったのですが、高2からとのことだったので高1は別の塾に通っていました。
◆巖丈志摩に入ってから
初めて巖丈志摩に来た時、奥まったところにあってマンションの中にあると知った時、個人塾に行ったことのなかった私は本当にびっくりしました。隠れ家ちっくで・・・。初めて単語テストを受けて20点しか取れなかったのがすごく悔しくてこんなにも出来なかったのかと痛感したのを覚えています。私が巖丈志摩で自習するようになったのは高2の夏からです。高2の夏は遅れている分を取り返そうと数学ばかりやっていました。数学はやった分だけ結果が遅くても返ってくるので数学が苦手だった私が自分の力で解けた時には本当にうれしかったです。

○英語
[使用した参考書・問題集]
・ターゲット1900 (ずっと愛用。)
・英単語はこう覚える (語源ごとになっているのでまとめやすい)
・速戦ゼミ3英語頻出問題総演習 (高2で一周・高3でもう一周)
・速読英単語(必修編と上級編)(構造分解練習用に。単語はぱらぱら程度)
・DATA BASE 4500 (学校で使用していたもの。イディオムが結構あっておすすめ
) ・基礎英文法問題精巧 (主に高2で使用。トイレに置いといて勉強)
・構文150 (高2で一周)
今こうして使用したものを見ると単語の本が多いなってことに気がつきました。いつの間にか5冊やっていたんですね。英語は高2までに基礎をどれだけ確立できるかにかかっていると思います。私は英語が全然できないなぁと思った時は授業で扱った英文を3,4回ネイティブっぽく音読していました。目で文章を追い、頭に内容が理解できるようになるまで繰り返すことで文章の全体図がつかめるようになりました。その文章で初めて出会った語彙や単語をマークしておくと文章の内容と同時に頭に入ってくるので速読力&知識がゲット出来て一石二鳥です。センター前になると、ぶつぶつ口で呟きながら英文を読んでいると頭にすぅっと文章が入ってくるので読み間違いせず、段落ごとの内容も大体つかめるようにまでなりました。ただ、この音読も積み重ねることが大事です。本番で力を出すためには慣れること!普通のことが当たり前に出来ること!これに尽きると思います。東京医科歯科は1500語ほどの超長文で、速読力が必要とされていたので、じっくり読む派の私は慣れるのに相当時間を費やしました。
あと、巖丈志摩では欠かすことのできない単語。単語テストは毎週毎週行われ、毎週単語の勉強なんて無理だ!と思うこともあると思います。高3になってから私もそうなりました。単語のテストも成績があまり芳しくなくて同時に読解力も落ちてしまいました。こういう時は一緒にいる友達です。私は3・4人の友達と毎週決まった日に自分たちで単語テストをそれぞれ作り、テストしあうということをしました(獲得した点数をもとに格付けもしました)。自分でテストを作る時にどうしてもターゲットなどの単語帳を見るので頭に残りやすいです。私は高3からはターゲットしかやらなかったのですが、ターゲットの中でも小さく書かれている所とか模試で出てきた語彙・単語を出しあって、ターゲットをより深めることができたと思います。 ○数学
[使用した参考書・問題集]
・角田先生のテキストBY
・リード問題集(高2)
・アドバンス(啓林館)
私は数学が一番苦手でした。学校と同じ進度で勉強をすすめていた私は巖丈志摩のスピードに全くついていけず、長谷川先生に泣きついていました。何度先生が励ましてくれたことか・・・。とりあえず、復習は大事に何回もやりました。試験前日も角田先生の教材を解いていました。最初は全然意味が分からなくても、繰り返し解いていくことで経験値は結構上がっていくんじゃないかなって思います。あと、いろんな問題集に手をつけなかったのがよかったのかな。絶対にやりきれないから。
○化学
[使用した参考書・問題集]
・松田先生の分冊テキスト
・まる覚え化学T・U(合格文庫)
  ・センター実践問題集(駿台・河合・代ゼミ)
 まず、私は松田先生の「化学は単位計算なんだって考えれば簡単でしょ。」という言葉に救われました。それ以前の私はモルから「?」で理論が大嫌いでした。でも松田先生に最初に授業でお会いして「変われるかも!!」と思い、改めて問題を見ると・・・スムーズに解けるではありませんか。教えてくださった先生が松田先生でなかったらと思うとぞっとします。本当に感謝しています。松田先生の分冊と土産問題を何度も読んで復習し、復習テストで出た問題も分からなかったら、終わってから自分ですらすら出来るようになるまで何度も繰り返し解いていきました。逆に無機・有機は暗記系で得意だったので、問題をたくさん解いてパターン練習をしました。センター形式の問題は得るものがとても多かったです。無機は授業の都合であまり触れていなかったので友達と授業ごっこ(?)をしました。黒板を思いっきり使って有機なら物質の流れなどを再確認し、無機は製法から特徴などなど一緒に書きなぐって覚えました。一緒にゴロとかも考えていったので定着しやすかったです。なかなか一人じゃ覚えられないって時には同士を集めてみんなで覚えるって方法もアリだと思います。
 反省点。演習量が足りなかった。これは重要問題集をやらなかったせいです。ずっとセミナーや分冊を解いていたので理論はもっとたくさんの問題に触れておくべきでした。
○生物
[使用した参考書・問題集]
・大石先生の教材
・図説 2冊
・セミナー
 授業で扱う問題は先生が厳選したパターン問題や融合問題、頻出問題などたくさんくださったので、私それを解いてまとめるといった形で勉強していました。量が多いので他に問題集を・・・といったことはしませんでした。生物は知識量がむちゃくちゃ多いので友達と替え歌をたくさん考えました。おかげで知識系は楽しくスムーズに覚えられました。
◆二年間、巖丈志摩で学んだこと
 高2からお世話になった巖丈志摩でいろんな方の合格体験記やお話、そしてたくさんの先生方の授業を通して、私が学んだことや大事だ!って思ったことを書いていこうと思います。

1.目標・夢を持つこと。
 まりさんが永久保存版でおっしゃっていることと同じになってしまうのですが、これは本当に大事だと思います。志望校を学部・学科まで決めることで、モチベーションが上がるし、自分のやるべきことが具体的に分かるのです。何も目指すものがなくてただただ勉強しているだけなんて、それこそ無駄です。受験勉強開始時に志望校を決めても、模試の結果や現状をちゃんと把握してなくて志望校をころころ変えてしまい、結局「どこか受かればいいや」となってしまうのがオチです。私はどんなことでも目標やライバルがいなかったら燃えないタイプなので巖丈志摩の環境は本当に合っていて本当によかったです。受験だけでなく、これは様々なことにも通用します。高きを目指すために目標や夢はあるのです。気持が揺らいでいる時、支えてくれるのは志望校への思いです。私は医科歯科以外、魅力を感じず他の大学には行きたくありませんでした。「絶対行くんだ」って気持ちがずっとあったおかげで勉強を続けられたんだと思います。「無理だ。」って思ったら即気持は落ちてしまいます。あきらめだしたらキリがありません。志望校を決める時、今いる所から行きたい大学に届くまでの距離はどのくらいかを考えていくことが大切です。

2.結果を気にしないこと。軽く受け止めること。
 去年の入学オリエンテーションで教えていただいたことです。終わったことなのにねちねち考えて、試験などでそれを引きずって、出来る科目もあせってできなかった・・・なんて悲しくないですか?「でも」って思う人はD・カーネギーの「道は開ける」を読んでみてください。悩みを解決するヒントがたくさんありますよ(このまえ本屋さんで新しくなって売られているのを見ました!!)。現役の人は模試が却ってきても気にしなくていいと思います。私の場合、「ふーん。まぁ次次!これが本番じゃなくてホントによかった!!」くらいにしか考えていませんでした。逆に、本番で力を出せなきゃ意味がないのです。

3.ねばった者勝ち!
 要は最後まで勉強をし続けた人が勝つということです。巖丈志摩で勉強するスタイルの人は試験前日までいるべきです。私はこのスタイルだったのですが、前日まで巖丈志摩で過去問を解いていました。自習室には友達もいて全然さみしくないし、コミュニケーションもとれるし、ずっと続けてきた生活リズムを崩さなくて済むし。私は家では全然勉強しませんでした。今思えば、家でも単語帳見るなり復習するなりすればよかったと思います。

4.後悔は全部終わってから。
 これは試験当日に思ったことです。試験最初の科目は数学で、角田先生から3題中2題は完答しろと言われていたので自分が頑張れるかすごくはらはらしていました。そして始まって・・・終了。1題しかできませんでした。それもあっているのか分からず、「終わった・・・。」って数学が終わった時、そう思いました。ものすごく泣きたかった。悔しかった。でも、「今くよくよしたら全てが無駄になってしまう。泣いたり、後悔するのは夜にしよう、全部終わってからにしよう。というか、後悔しないように次の生物・化学・英語をやろう。」と切り替え、次の科目にきちんと取り組めたお陰で数学を引きずることなく最後までやりぬくことができました。模試は本番のためにあると言うけれど、本番には変えられません。いくら模試でいい成績をとっても本番ではひっくりかえるかもしれません。逆に悪くても本番には強いことがあるかもしれません。何が起こるか分からないのが受験です。とにかく、後悔は全部終わってからしましょう。

5.息抜きすること。
 受験勉強ばかりしていたら、体がもちません。逆にやりたいことばかりやっていたら志望校には受かりません。息抜きといっても大切なのはバランス。私が思うに、スポーツや体を動かすといいです。私はテニスを高3の12月までやっていました。たった2時間の運動ですが、息抜きにはもってこいでした。テニスができない時はずっとピアノを弾いていました。マンガなり、楽器なり、スポーツなり、ゲームなり、歌う(歌うと脳に酸素がいきわたるそうです)なり。息抜きは人それぞれです。自分にあった息抜きを見つけてください。

6.人は人、自分は自分。
 受験では周りの人に刺激を受けることも多いでしょう。でも、そんな時こそ自分を見失わないでください。行きたい大学も違えば、生活スタイルも違います。競いあって負けたからって、自分よりすごい成績が上だからって、ずーん・・・と落ちてはいけません。これもさっき言ったように「次次!これ苦手なんだよなぁ。今知れてよかった!」と受け流せばいいのです。マイナス思考からプラス思考にしましょう。自分で自分を傷つけないでください。学校の友達も周りの人をすごく気にしていてよく話をしていましたが、今自分がどうすればいいのかを常に考えることがやはり大事なんだなと思いました。でも、人から教わることもたくさんあります。たくさん人とコミュニケーションをとっていくこともとても重要です。

7.「落ちたらどうしよう・・・」という考えは捨てること。
 これは頭の中にあってはいけません。あったら即捨てましょう。「落ちる」という考えがあった時点で志望校に受からないって私は考えていました。ある新聞記事に「脳でかんがえていることは本当に実現することが多い」みたいなことが書かれていました。つまり、落ちると考えたら落ちるし、受かると考えたら受かるということです。

◆最後に
医科歯科の試験が終わって全部出し切った感もある中あまりの出来なさにショックは大きかったです。後期も願書をだしていましたが全く勉強する気になれず結局何もしないまま結果発表の日を迎えました。雨の中傘差している人をかき分けかき分け掲示板をみると私の番号がありました。びっくりしました。けれど一番行きたかった大学に合格することができて本当にうれしかったです。 ここまで頑張れたのは浅野先生をはじめ巖丈志摩の先生方、まりさん、一緒に頑張った仲間、そして家族の支えがあったからです。巖丈志摩で勉強出来てよかったです。本当に感謝しています。二年間お世話になりました。