受験勉強レポート

高輪高等学校2012年度卒
K.Y

受けた大学
× 防衛医科大学校
○ 明治大学 理工学部 センター利用
  × 東京理科大学 理学部 物理学科 センター利用
○ 東京理科大学 理学部 物理学科
○ 慶應大学 理工学部 学問3
○ 早稲田大学 先進理工学部 生命医科学科
○ 早稲田大学 教育学部 地球科学専攻
○ 東京工業大学 第T類


進学先
東京工業大学 第T類


どうも、こんにちは!何から書き始めたらよいのか皆目見当がつかなかったので、とりあえず時系列順に僕の受験人生を振り返ってみることにした。誤字脱字があっても、貴公のふかあい心意気で包み込んでほしい(訳;許してあげてください)。

<高二〜がんじょーに入塾>
僕は中学から続けてきた部活を高二になったときに辞め、春期からがんじょーに入塾した。入塾前の面接で初めて浅野先生(以下、若)に出会った。ぴちぴちTシャツにぴちぴちジーパンの若を目の当たりにして驚かずにいられようか、いや、いられまい。そんな若を見て「ここなら自分を変えてもらえるかもしれない」と心底思った。高二のうちは、学校の勉強をまじめにやりつつ、がんじょーの数学と英語で出された課題をこなし、指定された問題集(使った問題集については後でまとめる)を解いたりしていたが、あまり受験生らしい勉強の仕方ではなかったと思う。化学と物理に関してはほぼノータッチだった。その証拠にその年のセンターを受けた結果は化学24点、物理40点だった。
<高三 春期―夏期〜意識が変わった>
この時期になって、自分は高二の一年間のうちにもっと勉強しておくべきだったと後悔するようになった。高一、いや、いっそのこと中一まで戻ってやり直したいという妄想ばかりしていた。しかし、徐々に自分が今まで受け身の勉強をしてきたことに気付いた。入塾の時、「ここなら自分を変えてもらえるかもしれない」と思っていたが、自分を変えられるのは自分自身であることにようやく気が付いたのだった。中学入試で失敗した分、大学受験で挽回してやると心に誓った小6の自分を思い出した。意識が変わってからは積極的に勉強に取り組むようになり、その内容は基礎的なものであったがかなり充実していた。

<高三 二学期〜模試と不幸のラッシュ>
夏休み直後の河合模試と駿台模試では自分としては割といい結果を出すことができた。が、その後の駿台模試、河合の東工大プレはあまりよくなかった。時期を同じくして、学校の体育で重い捻挫をし、その三週間後には自分の進路を最も気にかけてくれていた祖父が死んだ。もうこのときの自分は精神的にズタズタで、今も思い出すだけで辛い。 しかし、この時期になってようやく物理と化学の全範囲が終了し、「覚える勉強」から「試験問題を解く勉強」へと完全に移っていった。

<高三 12月―センター直前>
この時期はいよいよ本番が近付いてきて周りの人たちの雰囲気もピリピリしていた。東工大の入試制度が改定され、自分の代からはセンターが合否の判定に用いられなくなった。そのため、二次対策(理科を主体)と赤本研究をガンガン進めていた。いろんな人に「いいな〜、東工大はセンターなくて」と蔑まれたが、『東工の二次どんだけむずいと思ってんだよこのハゲが 偉そうなこと言うなら結果出しやがれ』と内心では反論しつつ黙々と問題演習に励んだ。自分としては、皆がセンター対策に気を取られている間に二次対策を積んだことが合格、とりわけ早慶の合格に結び付いたと思っている。実際、自分の学校には東大志望が何人かいたが、東大に受からなかった者のほとんどが早慶も落ちていた。それとは対照的に、東工大に受かった人達は全員早慶も受かっていた。 つまり何が言いたいのかというと、東工大を第一志望にしている人はこの時期を大事に過ごしてほしいということだ。センター直前は不安でしょうがなくなって自分もよく愚痴をこぼしたりしていたが、「もう駄目かもしれない〜」とうだうだ文句を言って友達と傷をなめあっている暇があったら勉強したほうがいいに決まっているのだ。

<二次直前期―受験終了>
センターが終了し、いよいよ本番に近づいてきた。ここで、ついに自分が高三の一年間あまり英語をちゃんとやっていなかったことのツケが回ってきた。そう、赤本研究で思うように結果が出なかったのだ。それを若は分かっていて、「ゆうとクンは単語があまいですね〜」と何度も注意された。 早稲田の過去問が半分位しかできなかったときは半泣きで浅野先生のアドバイスを仰ぎ、そして目、腰のマッサージをしてもらったり、逆さにつるされ上下に振られたことはまだ記憶に新しい・・・。 今となっては良い思い出・・・な、なのかなぁ?まあそんなこんなで私大の入試に臨んだ。

私大の入試が終わり、残すところ東工大のみとなってからとある不安感が襲ってきた。そう、浪人である。自分としてはかなり勉強したつもりだったので、もう一年同じことするのは絶対に無理だと思っていた。しかし慶應の入試が全くもってできた気がせず、かなり落ち込んでいた。東工大の入試前に結果が出るのが理科大と慶應で、万が一慶應に受からなかったら浪人を覚悟するつもりだった。あまりの不安により精神的にまいってしまい、本番4日前にもかかわらず散歩して迷子になって3時間半の時間を無駄にしたり、2日前にはついに気が狂ってWiiリモコンを2時間ほど握るなどの暴挙にでたりもした。1日前に慶應と理科大の発表があり、結局どちらも合格。これが良い追い風となって本番1日目に臨んだ。2日目の正午に早稲田の合格を知り、さらに勢いづいて試験を終えた。

東工大の合格発表の日、自分の番号が掲示板にあるのを見るというのは初めての経験だったので合格したことにいまいち実感がわかなかったが、電話口で両親の泣いて喜ぶ声を聞き、じわじわと喜びが身にしみていった。あの底知れない快感を、今これを読んでくれている皆にも是非味わってほしい。


ここからは科目毎に参考書と勉強の仕方について振り返ってみる

・英語
 英語の構文150 高二春〜夏休み
 基礎英文法問題精講・基礎英語長文問題精講 夏休み〜高二修了
 即戦ゼミ3 高三夏〜受験終了
 ターゲット1900、速読英単語 必修編・応用編、DUO

 基礎英文法問題精講・基礎英語長文問題精講については浅野先生に最低5周やれと言われていたが結局1周しかしていなかった。即戦ゼミ3は、がんじょーの友達と生徒のみで行った熟語テストに用いていた。熟語に関してはこれしかやっていない。その他に早稲田理工の並び替えが苦手だったので即戦ゼミ3の並び替えのみ演習していた。まあ結局本番もできてなかったけどね。単語も高三の時はかなりさぼっていて、速読英単語 応用編にいたっては買っただけといった感じ(半分しか読んでない)。12月くらいから焦ってDUOを始めたが、付箋を貼りまくっただけといった感じである。でも、学校やがんじょーの問題演習に出てきた分からなかった単語をノートに書きだして、オリジナルの単語帳を作ったりしていた。これは結構効果があったんじゃないかなーと思う。次に東工大の英作文対策であるが、あまりまじめにやっていなかった。浅野先生への英作文ノート提出もたいした頻度ではなかったし、受験間際に焦ってやったって感じ。過去問は高三の夏から解き始めた。今だから言える話だが、がんじょーの授業の復習はほとんどやっていなかった。これを読んでる皆はちゃんとやっているのだろうか?ドキッとしたそこの君、ダメだよちゃんとやんなきゃ(笑)  ぶっちゃけ高三になると理系は理科と数学に時間をとられてしまうので、高二の時までにしっかりと基礎を身につけておかないと英語が不得手になってしまい、現役での早慶、東大、京大、医学部、その他難関国公立の合格は大幅に遠のくだろう。これは間違いない。文系も同じだ。

・数学
 学校の問題集
 青チャート 高二の夏に場合の数と確立のみ
 チョイス新標準問題集 学校の講習にて
 がんじょーの数多の数学テキスト

 問題集はこれだけ。てか俺にはこれ以上は無理だった。ここで、数学の勉強法について伝えたいと思う。東工大に受かったにもかかわらず数学が苦手だった僕が偉そうに語るのも気が引けるが・・・。その勉強法とは「復習」である。過去に読んだ体験記にはどれにもよく「復習が肝」だとか「2、3周しないと意味ねー」なんてことがかいてあった。超難関大に合格していった我らががんじょーの偉大なる先輩方が口をそろえて言うのだから、それ程復習は大事なんだってことを認識してほしい(かくいう自分は先述の通り英語の復習をしていなかったが)。   赤本についてはなんと1月から演習を始めたが、これはさすがに遅すぎる。よくもまあ受かったもんだ。結果オーライってやつだね☆

・物理
 セミナー物理 学校の授業に沿って高二〜高三まで
 物理のエッセンス 力学・波動編 高三春〜夏
          電磁気・熱・原子編 高三夏〜秋
 名門の森 上巻 高三春〜夏休み
      下巻 高三夏休み後〜11月
 難問題の系統とその解き方(通称なんけー) 11月〜受験直前期

 最初、物理は一番苦手な科目だった。高二の時、エネルギー保存則を用いて問題を解くことすらままならず、これに危機感を抱いた。高三になってからはまず「物理のエッセンス」で基礎を固め、「名門の森」と学校、がんじょーの講習で少し難しい問題に慣れ、そのあとに「なんけー」を解いた(例題のみ)。「なんけー」はかなり難しいが、やれば必ず実力と自信がつくのでおススメだ。「なんけー」を勧めてくれた角田先生には本当に感謝している(欲を言えばもっと早く教えてほしかったが)。また、問題を解くうえで大事になるのはスピードと正確さである(特に早慶は大問一つにつき約20分)。なので問題演習に慣れてきたら時間を計ってやるといい。これらをやった結果苦手科目だった物理は一年で得意科目に変わった。本番はあんまりできなかったが、「なんけー」をやった自信のおかげで「俺ができないんなら皆できない」と思って最後まで落ち着いて取り組むことができた。 また早慶、東工大の過去問をセンター前から解き始めた。

・化学
重要問題集、セミナー化学 高三の前期
福間智人の化学 無機化学 高三の夏〜受験直前期
化学T・Uの新演習(有機の範囲のみ) センター前〜受験直前期
松田先生のテキスト

 化学の勉強も高三から始めたために余裕がなく、重要問題集は結局1周すらしていない。が、松田先生のテキストが最高の問題集だったのでなんとかなったんだと思う。化学に関してだが、松田先生の言うことをきいてさえいればアホでもなんとかなると思う。自分がその生き証人だ。これもまた間違いない。
 無機について。夏に「福間智人の化学 無機化学」で覚え、センター前の松田先生の講習で完成させた。そういえばあの講習楽しかったな。 また、周りの人達がセンター対策に追われていた間に「化学T・Uの新演習」の有機範囲のみ演習した。
 化学の暗記について。単に覚える(インプット)だけではなく、演習(アウトプット)を多くこなすことで暗記の効率が上がるというのが松田先生の口癖だった(と思う・・・)。その点、センターの過去問ではまんべんなく無機分野の学習ができるので、センター対策をする必要がなくなった東工大志望の人も化学はしっかりやっておいたほうがよいだろう。


次に受験勉強をしていくうえでのアドバイスを幾つか挙げてみた

・模試について
 現役生は模試の結果を気にしすぎる必要はない。自分を例に挙げて言うと、早慶はD,E判定しかとったことがなかったし、東工大はBからEまでまんべんなくとった。現役生は最後の最後まで伸びるとよく大手予備校が謳っているがまさにその通りで、模試がなくなった時期に自分はぐんと伸びた。東工大でできた友達の多く(現役で合格した人達)も同じようなことを言っていた。だから模試の結果に一喜一憂しないでほしい。ただ、ちゃんと復習しておこう。

・赤本をやり始めた時期
 英語8月 数学1月 理科12月 数学は遅すぎた。


・がんじょーで自習するうえで注意してほしいこと  周りの人に迷惑をかけないこと。がんじょーの自習室は8階がなくなったためにものすごく狭くなった。だからお互い多少の気は遣うべきである。七階の小部屋で浪人生が菓子やらカップ麺やらを食い始めた時に心底死んでほしいと思ったのも今では良き思ひ出である。スリッパとかもちゃんと片付けよう。マリさんの仕事を増やすな。

・がんじょーの長所かつ短所
 がんじょーは小さい塾である。故にここに毎日通っていれば塾生同士が仲良くなるのは当然であって、それ自体は大変良きことである。が、しかし仲良くすることの意味を絶対に履き違えないでほしい。一緒に飯を食うことはたまにならいいが、日常的にするのはいかがなものか(特に夏休みや直前期)。一人で食えば20分で終わるものを、友達とだべりながら1時間かける必要があるだろうか?自分達が受験生であることを自覚していればそんなことをしているヒマはないことにすぐに気付くだろう。一緒にいすぎれば自分にも相手にもマイナスになるのだ。「一緒にいないと気まずくなるから」と空気を読む必要は皆無だ。自分が受かればそれでいいワケだし、友達も受かればなおのこといいってワケだ。別に仲良くするなとは言わない。自分自身皆と仲良くしていたし、夏休みとかは結構楽しかった(もしかするとそう思っていたのは自分だけで、勘違いかもしれないが・・・)。ただ、節度をもって接してほしいということを伝えたかった。

・・・はァ、なんかすごい偉そうなことを言ってしまった(・_・;)
・夏休みとか直前期の過ごし方
 早寝早起きに尽きる。無理すると翌日に支障が出る。直前期は8時間以上寝ていた。

・息抜きも大事
 これはホントに大事なことである。学校の体育とか、学校の授業中に内職しながら友達としたくだらない会話とかの大切さを、学校がなくなった直前期に思い知った。うまく息抜きをすることも受験を勝ち上るために必要かもしれない。僕は遅い夕飯を食べているときに深夜番組とかドラマとかを結構見ていた。結局「家政婦のミタ」は一話と最終話以外全部観た。

・東工大の受験を考えてる人に・・・
 「東工大は理系の大学だし、英語なんてやらなくていいんだお!!」なーんて冗談で言っていた学校の友達がいた(彼も受かった)。が、実際この学校に入って感じたことは能力に極端に偏りのあるやつが多いということだ。つまり、理系科目は馬鹿みたいにできるけど英語が苦手という人が結構いるのだ。だから逆に英語ができることはかなり大きな武器になるので、ちゃんと準備していこう。自分はおそらく英語のおかげで受かったと思っているし、英語ができなきゃ早慶も受からない。

・がんじょーの「使い方」
 この塾の数学講師である角田先生と長澤先生はどちらも東工大出身で、東工大に関するいろんな話がきけてモチベーションを上げることができた。 このお二方に限らず、がんじょーは先生との距離が近い(というか部屋が狭い)ので質問もしやすいし話しかけやすい。積極的に先生を「利用」しよう。  また自分は家で勉強に集中できない性質だったので、ほぼ毎日自習室に通い、遅くまで残った。その代わり家ではほとんど勉強していなかった。まあ家が近いからこういうことができるのだけれど。家で集中できない人は自習室で勉強することを強く勧める。

・合格体験記について
 受験が終わってからプリントの整理をしていたら先輩たちの合格体験記がどばっと底の方から出てきて、読み返してみると共感するところが多くあった。夏休みに読み返しておけばよかったとも思った。この春とか入塾した時に沢山体験記をもらったと思うが、それらを捨てないでちゃんととっておいて、気が沈んでいるときとか気持ちがたるんでいるときとかに読んでみるといい刺激になるかもしれない。

・最後に・・・
 ここはですます調で。受験勉強を通じていろんな人に自分が支えてもらっていることに気づくことができました。これは本当に大きな財産になったと思います。勉強だけに集中するのは大変なことだけれども、それはとても恵まれていることだとも解釈できます。それを自覚し、感謝しながら勉強して下さい。  家族や友達、学校の先生方、マリさんにがんじょーの先生方、そしてなにより精神的に(肉体的にも)支えて下さった浅野先生にはめっちゃくちゃ感謝しています!!マリさん、おいしいご飯をありがとう!!2年間、お世話になりました。