受験勉強レポート

合格体験記 2012年 聖マリアンナ医科大学医学部合格 T.S

四浪が送るメッセ―ジ  こんにちは。今年、聖マリアンナ医科大学に合格し、進学することになったT.Sです。いよいよ合格体験記を書く番になりました。僕は国語が苦手なので、上手く書けるかわかりませんが、今後の受験生のために僕が受験と闘った4年間をここに残し、これを読む受験生の力に少しでもなれれば幸いです。少し長くなると思いますが、最後まで読んで下さい。
[はじめに]
 先ほども少し書きましたが、僕は4浪で合格しました。いやいや、4年間もやってればどこでも受かるだろ・・・と思った方が大多数ではないでしょうか。(これを読んでくれてる多浪生は、このようには感じないと思いますが・・・)多浪というのは、思っている以上につらいものです。こればかりは経験しないとわからないと思います。今年の巖丈志摩には、僕よりも優秀な生徒がたくさんいたので、学科勉強の細かい勉強法は、その人たちに任せるとして僕は主に精神面、学科以外の受験に大切なこと、長年受験生として感じたこと等を書きたいと思います。(自分が医学部志望だったので、多少、医学部受験生に対することが多くなると思いますが、どの学科を受ける人にも有益なものとしたいので、是非読んで下さい。
(止まらない負のスパイラル)
 これが、たちの悪いものでして・・・僕が経験した中では最も強敵でした。
@現役時、一次全滅(医学部は二次試験まであります)
A一浪、二浪も共に全滅(もう1年やって受からなければやめよう)
B三浪でようやく一次のみ合格(・・・もう少しで受かるだろうからもう一年)
C四浪中・・・思うように伸びず、不安のみ大きくなる
D結果、一次は受かるが補欠が回ってこない。三月中は勉強手つかず、ぼんやりしたまま四月を迎え、よくわからないまま、また一年・・・涙すら出ません。  このスパイラルに入る人間、また、今も 入っている人間に共通するものは、ズバリ「甘い、甘すぎる。」 の一言に尽きます。どのくらい甘いかと言いますと、МAX缶コーヒーくらい甘いです。わからない人は、そうですね、一杯のコーヒーに砂糖大さじ五杯くらい入れたやつくらい甘いってことです。その甘さに気付いた(正確に言うと気付かされた)僕は、今年ようやく合格を手にしました。では、具体的にその甘い点と甘さを捨てる方法を書きます。ついでに一言、言っておくと、偉そうにつらつら書いてますが、僕も甘さを持った人間でした。これ以上、自分みたいな人を見たくないので、敢えて上から目線で書かせていただきます。
[甘さの自覚]
 今、伸び悩んでいる人、勉強にイマイチ身が入らない人は必ず一つ、次に書くことに当てはまっていると思います。
@勉強しなきゃいけないのはわかっているんだけど、具体的に何をすればいいかわからない
A何となく勉強してれば、まぁどっか受かるだろう
B今年は無理っぽいけど、あと一年あれば受かりそう
この3つが、一瞬にして僕の頭の中に思い浮かびました。ということは、僕も過去にこの三大甘味(三大珍味的な感じで)を持っていたということです。 さて、1つずつ突っ込みます。まず、@。答えは簡単です。先生に言われたことをしっかりこなしましょう。覚悟を決めて巖丈志摩に来た以上、「巖丈志摩の犬」となりましょう。 言われたことを疑問に思わず、まずやることです。皆、人間です。プライドは個人個人持っていると思いますが、捨てて下さい。プライドを捨てられない人間は、正に甘い人間と言えるでしょう。 具体例をあげると、僕は高二のD君(恐らく理Vに受かるであろう人)に勉強法やわからない所を教えてもらっていました。周囲の人はその光景を笑っていましたが、僕は必死でした。 もちろん、心の奥では「情けない」と思っていましたが、今年落ちる方がその数万倍悔しいと思いました。D君には今でも感謝の気持ちで一杯です。この場を借りて礼を言います。
(この辺で泣いてますww)
次にAです。これは医学部受験に特に言えることですが、そんな気持ちでは決して受かりません。断言します。一次は受かるかもしれませんが、二次は無理です。正規合格を目指して下さい。補欠なんぞあてにしてはなりません。一次のみ受かるのが一番最悪です。一次ばかり受かる人は負のスパイラルに入る可能性大です。
 最後にB。これはもはや論外ですね。最後まで諦めなければ受かるわけではないです。そんな甘くないです。(希望をぶった切ってごめんなさい。でも、これが「リアル」です。)ですが、受かった人は必ず最後まで諦めていません。無理っぽいと思っても、それを振り払ってやり続けて下さい。必ず次につながります。この三大甘味を振り払ったことで今の僕がいるわけで・・・また、振り払ってくれたのが浅野先生をはじめとする巖丈志摩の先生方です。またまた、この場を借りてお礼を言わせていただきます。

[学科勉強以外の学力上昇法]
 そんなものがあるわけなかろう・・・と思いきや、あるんです。それは「読書」でがす。これは、やってみた人にしかわからんでしょう。と言うと、誰も信じないので、参考までに僕の例をあげます。英語が小論文等で頭の中で書きたいことが流れているが、いざ書こうとすると手が止まる、という経験はないでしょうか。これが解消されて、ごく自然な文が書けます。それだけでなく、数学や理科の理解力がグッと上がりました。点と点が線でつながる感じと言いますか・・・まぁ、ここはぐだぐだ言わずやってみましょう。
 もう一つは運動ですね。僕の場合、腰が悪いので勉強中もずっと気が散ってましたが、これにより解消されました。あと、頭の中がすっきりします。これもやってみて下さい。

[医学部についての諸注意]
 ここからちょっと医学部についての話に入りますが、他学部志望の人も読む価値ありまくりなので読んで下さい。まず、医学部受験をする上で、一番重要なのは(医学部以外にももちろん当てはまりますが)、「難しい」と思わないで下さい。僕は医学部受験を「厳しい」とは思っていますが、「難しい」とは思いません。どーゆーことか。医学部受験は非常にシビアです。標準レベルの問題を短時間で高得点をとる必要があります。つまり「ミスした者が落ちる」という形式でして・・・解けるとわかっている問題でも、時間や量の関係で捨てなくてはいけないこともしばしば、更に、各大学が違ったクセのある出題形式でテンパることも多々あります。よって、偏差値通りに結果が出ないことが多いです。しかし医「学部」とつく以上、大学の一学部にすぎません。力があれば必ず受かります。それは信じて下さい。ただし注意点がありますので、ちょっと書きますね。
 さて、いきなりです。「医学部専門」をうたっている予備校に行くのはやめましょう。受かる受からないというよりも、お金の無駄です。まず、専門と言ってますが、医学部が特殊なわけではないです。若干「特殊」ではありますが・・・。まぁこの件は浅野先生に聞けば教えてくれると思いますが、僕は三年間、医学部予備校に通っていましたが、結局最後に受かったのは巖丈志摩でした。多くは語りませんが、医系予備校のダメな点を一つあげるとすれば、 「ぬるく、甘ったれた人が集まる場」だからです。三大甘味を全て持ち合わせた人が9割を占めています。
最後に、傾向についてですが、医学部は各大学、全く違った出題傾向のため、ある程度の対策が必要です。が、それでも、各大学の赤本を先生に見せて、アドバイスを聞いて実行するだけで十分です。(特に聖マリアンナの理科は顕著です)

[さいごに]
 さんざん好き勝手に言いたい放題でしたが、以上で「主」に言いたいことの全てです。まだまだ細かいことを書きたいですが、「この余白はそれを書くには狭すぎます。」(フェルマー的な感じて)これを読んだ人が、何か自分の中で気持ちの変化があれば幸いです。また、多浪の人、これを読んでドキッとしたのではないでしょうか。詳しい話が聞きたければ、個人的に話します。僕の連絡先はマリさんに聞いて下さい。では、皆さんの合格を祈っています。

[PS]
ふと、思います。今年受かっていなければ、今頃僕は高校無職もしくは歌舞伎町のホストでした。人生紙一重だなと改めて実感しています。医者оrホストという究極の二択でした。危ない×2
この4年間は、僕の今後の人生において最も人間として大きくなった4年間でした。4浪したことは無駄と思ったことは1回もないです。皆さんも受験というものを単に大学に入るためだけのものととらえずに人生の糧にして下さい。この1年間、巖丈志摩の先生方、マリさん、両親に支えられて今の僕があります。本当にありがとございました。