受験勉強レポート

2008年合格体験記     T.K (私立本郷高校2007卒 東邦大学医学部医学科合格)


<はじめに>
1年間の浪人生活を経て、念願の医学部合格を果たすことができました。巌丈志摩には、4年間もお世話になり、初めて訪れたのは、私が確か高校1年生の時だったと思います。浅野先生を最初に見たとき、なんて若い先生だと思いその場に立ちすくんでしまいました。そんな動揺した中、単語テストを受け、結果は12点だったことを覚えています・・・。そんな私に救いの手を差し伸べて下さった浅野先生、巌丈志摩に恩返しとなればと合格体験記を書きたいと思います。こういうことは、初めての経験であり、国語が苦手でもあるため稚拙な文章だとは思いますが、最後まで読んでもらえるとうれしいです。


<現役時代>
 新潟大学(医)の推薦、東邦大学(医)、東京医科大学(医)、日本大学(医)を受けましたが全滅。現役のときは、失敗のオンパレードでした。まず、学校の評定がよかったので、推薦でいけるかもしれないという甘い考えでセンター試験の勉強ばかりしていました。結局、センター試験は、7割にもとどかず…。当然、2次の勉強には手がまわっていなかったため私立は話にならず。もう一つは、化学が好きで物理を全く勉強しませんでした。また、数学は、学校の成績が良かったため油断したのか入試問題をほとんどやりませんでした。細かく言えば、まだまだたくさんあるのですが…汗。とにかく、現役時は、部活に明け暮れて、大学入試の詳細を全く理解せず、また医学部に入るための大変さをわかっていませんでした。


<浪人時代>
 浪人時は、かなり勉強したと自信を持って言えます。1日11時間以上はしていたと思います。本来は、4月から始まる浪人生活も3月から自分で勉強を進めて、良いスタートダッシュをきれました。1年間の浪人生活は、とても早いものでしたが、いろいろストレスが溜まる時もありました。そういう時は、友達とバッティングセンターに行ったり、メシを食べに行ったりと、ほどほどに息抜きしていました。一番大変だったのは、年が明けてからでした。やはり、テストは疲れます…。また、この時期は体調管理にも気をつけました。みなさんも風邪を引かないよう家に帰ったら手洗い、うがいを!!!

では、具体的に、科目別にどの様な勉強をしたのか紹介していこうと思います。

・英語
 いきなり英語の話に入る前に・・・私は、中・高6年間野球部に所属していました。レギュラーを取るために練習試合で結果を残したいと思っていました。そのためには、自分


自身で努力するしかありませんでした。筋トレしたり、素振りをしたり…。ここで本題に戻ると、英語の学習も上記の流れでした。第一志望合格のために、演習中心の授業でとにかく活躍したいと思っていました。今、思うと浅野先生の授業で輝いていた人は良い大学に入っている気がします。演習授業に付いて行くためには、やはり自分自身の努力が大切でした。特に、単語は、自分でやるしかないです。単語テストで80点以上をコンスタントにとっていれば、英語は武器になると思います(私は、平均60点ぐらいでした…泣)。後、英語は音読が大事だと思います。速読英単語(上級編)を毎日、音読していたのですが、これによって、単語力が上がるのはもちろんのこと英文を目でおえるようになり、演習中の処理力が上がりました。


 ☆使用した参考書
   ◎速読英単語上級編(Z会出版)・・・1年通じて
   ○英単語連想記憶術(青春新書)・・・春〜夏にかけて
   ○基礎英文法問題精講(旺文社)・・・直前期にセンター対策として
   ○山口英文法講義の実況中継上・下(語学春秋社)・・・春〜夏にかけて


 * ◎…大変良い ○…まぁまぁ ×…いまひとつ


・数学
 数学を解くのに、要求されるのは、主に

@ 問題を見て、方針を立てる発想力
A その方針を答えまで持っていく数学的な処理能力
B 計算力                 の3つがあるそうです。

Bは毎日、数学に触れることで自然に身につくことだと思います。わたしは、Aを春から夏にかけて@を秋から本番まで鍛えました。具体的に言うと、Aは正弦定理とかベクトルの内積とか2次曲線の方程式とか、本当に基本的な数学の問題をやりました。TA・UBは、赤チャートの例題を解き、V・Cは巌丈志摩のテキストを使用しました。Aだけでは入試の問題を解くことができないので秋から@を鍛えました。そこで、利用したのが巌丈志摩のV・CのBX(難)、BY(標準)テキストでした。現役時はBYのみ、浪人時は両方解きました。今考えると、BXは医学部入試ではほとんど必要ないくらい難問ばかりで、医学部志望・現役生はBYで十分なくらいだと思います。後、秋からはテスト形式で入試問題を解きました。これによって、自分の弱点がはっきりと見え、時間内での処理の難しさを学びました。また、この時期から目に見える形で勉強の成果が出てきました。模試での偏差値が、夏までは60付近をウロチョロしていましたが、11月くらいからは、70をコンスタントにとることができました(夏まではAしかやっていなかったので当然です…汗)。結局、入試に出る数学の問題はただのパターン問題の連続です。「やれば、できる」が真なら、対偶とって「できない人はやっていない」も当然、真です(命題が真なら対偶

も真ですね)。数学は、やればできるようになります!!!!


 ☆使用した参考書
   ○赤チャート(数研出版)・・・春〜夏にかけて
   ○巌丈志摩のテキスト(前期用)・・・春〜夏にかけて
   ◎巌丈志摩のテキスト(後期用、BX、BY)・・・秋〜直前にかけて



・化学
 現役の時から得意科目でした。また、この1年間で最も偏差値が上がった科目でもあります。やはり、浪人生にとって理科は、強烈な武器になることだと思います。1年通じて、化学T・Uの新演習を3回解きました。2回解き終わったところまでは全く効果がでなかったのですが、3回解き終わってから急激に偏差値が上がりました。また、秋からはテスト形式で過去問を解きました。ちなみに現役の時はセミナー化学をやっており現役生の方は、化学T・Uの新演習に手を出すよりこれを何回も解いたほうが良いと感じます。化学は一通り勉強したら、その後は、正確かつ迅速に解く能力を鍛えるだけです。想像してみてください。入試の時に、残り時間が後1分です。そこで、「後1分もある」or「後1分しかない」どちらの考えが先に頭の中で浮かびますか?どちらの精神状態の方が点数を取れそうですか?私は、前者の気持ちになった時、自然と結果が出ていました。


☆使用した参考書
  ○セミナー化学(第一学習社)・・・現役時
  ◎化学T・Uの新演習(三省堂)・・・1年通じて
  ◎化学T・Uの新研究(三省堂)・・・1年通じて


・生物
 私は、現役の時、物理選択でした。医学部の入試は、始まるのが早い、つまり終わるのも早く、2月の上旬で入試が終わってしまいました。そこで、物理から生物にかえ、2、3月は生物の基本を必死にやっていました。後々考えると、そこでのスタートダッシュがよかったのかなと思います。春からは授業も始まり、1年通じて宿題が異常なほどの量でした(太田先生の授業用プリントも膨大な量!!ですが、めちゃくちゃ詳しいです)。前期はちょっと泣きそうでした…。後期からは、授業が終わった後、太田先生オリジナルの問題を自分で1週間かけて予習し、口頭で質問してもらい口頭で答えることを毎週やりました。生物に関してこれは知っておかないとマズイ問題ばかりなのですが、口頭でやりとりすることがこれほど難しいとは思いませんでした…(太田先生には、毎週迷惑かけてしまいました)。この勉強法は、かなりおススメでおそらく大手予備校では決してできない巌丈


志摩だからこそできる勉強方法だと思います。生物に関しては、1年間通じて基本しかやっていません。生物に限らず、他のすべての教科に言えることですが、入試は、人ができない問題をとるのではなく、人ができる問題を確実にとることだと思います。


 ☆使用した参考書
   ◎巌丈志摩のテキスト・・・1年通じて
   ○理系標準問題集生物(駿台文庫)・・・春〜秋まで3周やりました
   ◎スクエア最新図説生物(第一学習社)・・・1年通じて
   ◎理系なら知っておきたい生物の基本ノート【生化学・分子生物学編】(中経出版)↑これは面白い!!・・・春に
    ×生物T・Uの必修整理ノート(文英堂)・・・夏に



・小論文、面接
 これに関しては、勉強法というよりは実際に受けた感想を言いたいと思います。まず、小論文から。金子先生には、申し訳ないのですが、医学部の小論文はあまり重点を置かなくてもよい科目だと思います笑。絶対に気をつけることとして自分でこの方針でいくと決めたらそれを最後まで貫き通すことです。たとえば、最初に筆者の意見に賛成したら、最後まで筆者についていく感じです。後は、日本語を書けば大丈夫です!!!医学部入試はほとんど1次試験のできで合否が決まってしまいます。小論文、面接に手をまわすよりは、まずは筆記試験の勉強を優先したほうが良いのではと思います。次に、面接について。実際には、東邦大学と北里大学を受けました。聞かれたことを箇条書きにします。


  東邦大学・・・なぜ、東邦大学を受験したのか?
         なぜ、医師になりたいと思ったのか?
         どんな医師になりたいか?
         最近の気になるニュースは?
          時間は10分程度。面接官2人に対して受験生1人です。


  北里大学・・・上記の上から3つは同じ
         地球温暖化と医療との関係についてどう思うか?
         今までで苦労したことは?
         食卓での話題は?
         部活のこと
          時間は30分程度。面接官3人に対して受験生2人です。北里は、小論文・面接の他に適性検査(90分で550問をはいorいいえでひたすら解いてく試験です)がありました。受験の中でこれが最もしんどかった気がします笑


  ☆使用した参考書
    ◎医学部面接ノート(代々木ゼミナール)・・・直前に


<終わりに>
 浪人の一年間は高3の時の1年間よりも月日が流れるのが早かった気がします。しかし、この1年間は人生の中で(まだ19年しか生きていませんが笑)最も濃い1年であり、これからの人生でもきっといつの日か役に立つ1年だったと思います。英語に限らず、受験について教えてくださった若さあふれる浅野先生、陰ながら温かく見守ってくださったマリさん、私が勉強で息詰まったときに手助けしてくださった先生方、いろいろ悩みを聞いてくれた先輩方や友達に感謝したいです。そして、おそらく一番迷惑をかけてしまった両親、弟にありがとうと言いたいです。ホントに、みなさんありがとうございました!!私は、まだ医師になるためのスタートラインにたっただけです。たくさん勉強して立派な医師になりたいと思います!

                              2008年3月17日